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マレーシアの車事情-その1

原油価格の高騰で、世界中の国でガソリンの価格が暴騰しましたが、マレーシアでは去る6月4日の閣議で値上げを決定、翌6月5日より実施となりました。値上げ幅はガソリンが41%、ディーゼル燃料が63%と大きなものでした。日本では揮発油税や道路特定財源として暫定税率までかけ、その税込価格にさらに消費税までかけていますが、マレーシアは一応産油国ですから、政府が国家予算を使って全国統一価格を設定しています。したがって私たち外国人にとっては、税金を払っているどころか給油のたびに補助金をいただいているようなものです。値上げ前のガソリンの価格は1リッターRM1.92(約65円)でしたが、今回の値上げでRM2.70(約92円)になりました。またディーゼル燃料はRM1.58からRM2.58(約89円)になりました。それも今年中の再値上げはないとのことです。

日本のようにガソリンの価格に影響する税金問題を政争の道具などにせず、閣議で決めて翌日から実施するなど一方的なところもありますが、以前から値上げすることは公表していましたので、野党支持者たちが大集会を開いただけでたいした混乱もなく、それどころか私たち外国人にとっては政府のやり方が実に鮮やかとさえ感じました。この値上げによって137億RM(約4658億円)の補助金を削減できるそうですが、これを道路使用税の納税者に還元するとか、他の補助金に活かしたいというアブドラ首相のコメントにも納得できます。残念ながら、道路使用税の還元はマレーシア人だけで、外国人の私たちには還元されません。マレーシア政府の補助金で安いガソリンを使わせていただいている訳ですから仕方ありません。その間現金を郵便局で受け取ることができますので、最近は郵便局が混雑しています。また、タクシーなどに使用されている自動車用天然ガス(NGV)はRM0.635(約22円)に据え置かれるので、タクシーの値上げはありません。ベンツなどの高級車を使っているガソリン車タクシーも毎月750リットルを限度に値上げ前の価格で購入できることになっています。したがって、タクシーの値上げは認められていません。ガソリンにかけている税金だから道路財源のみにしか使用させないなどと主張する、私利私欲の塊のような道路族という名の民族は多民族国家のマレーシアには住んでいないのでこんなことができるのでしょう。少し慌てているのがガソリンスタンドの経営者で、クレジットカードでの支払いを止めて現金販売のみにするということが新聞で報じられていました。こちらは日本よりもクレジットカードの使用率は高く、本屋でもスーパーでももちろんガソリンスタンドでもクレジットカードを利用するのが普通です。少額の支払いにクレジットカードを使われると、その手数料、金利、事務費まで払えないというのがガソリンスタンドの経営者の言い分のようです。

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