失敗しない！産婦人科の選び方

産婦人科医ならみんなまともな医者なのか？

体調に不安があって産婦人科を受診しなきゃと思っても、どこの病院に行ったらいいのやら、、、って悩むことありませんか？どこでも大丈夫です！と言いたいのはやまやまですが、現実は当たり外れがあるようです。○○クリニックを受診したら全然話聞いてくれなかったとか、説明もなく検査ばかりされて何も症状が改善しないとか、中にはセクハラまがいの言動や診察でトラウマになったという人がいるのも事実です。

変な医者にあたりたくないから総合病院を受診する？

「大きな病院なら安心」という気持ちも分かりますが、紹介状もなくいきなり大きな病院を受診するのは得策ではありません。理由は以下の通り。
・大きな病院で働いている医者もピンキリ
・症状からみて軽症と思われればレジデント（通常3年目～5年目の医師で産婦人科医を目指してトレーニング中）など若手の医師が診察する。必要に応じて指導医がバックアップするので安全性はおおむね担保されるが、診察や検査に時間がかかったり、質問にすぐに答えてもらえなかったりする。
・200床以上の病院では、紹介状なしで受診した場合「特別の料金」として7,000円以上の追加料金がかかる場合がある（厚生労働省パンプレット参照）。
・受診できたとしても継続的に通院はできず、地域のクリニックに紹介されることが多い。
・大きな病院から紹介されたクリニックだからと言って、そこがまともな産婦人科である保証はない。

まともな医者を見分ける方法

あくまでも確率論ではありますが、まともな医者を見分ける方法がないわけではありません。

ホームページが見やすい

・必要な情報（診療内容、アクセス、診療時間など）がすぐに見つかるか？
・予約が簡単に取れそうか？
・医師の顔写真が載っていて好感が持てそうか？
・医師の取得した資格の詳細が載っているか？
・ホームページすらないクリニックは、、、、、避けた方が無難かもしれません。

最低限の資格を持っている

産婦人科医として最低限の資格とは「産婦人科専門医」です。最低限の産婦人科の臨床経験を積んで、最低限の知識を持っているという証明書のようなものです。産婦人科専門医だからといって、必ずしも安心というわけではありません。専門医は5年毎に更新する必要がありますが、更新条件は決して厳しくないからです（運転免許の更新に毛が生えた程度です）。それに、産婦人科という分野について広く浅い技術と知識をもっているという事しか分かりませんので、婦人科がんには詳しけど不妊治療には疎いということはあり得ます。ちなみに、産婦人科専門医の一覧は、日本産科婦人科学会のホームページで公開されています。都道府県毎に50音順で羅列されていますので、興味がある方は覗いてみて下さい。
産婦人科専門医の他にもたくさんの産婦人科に関連する専門医があり「サブスペシャリティー」と呼ばれています。サブスペシャリティーとしての専門医のあれこれについては、別の記事で紹介する予定です。

男性医師か？女性医師か？

産婦人科を受診するのは基本的に女性ですから（不妊検査希望のカップルを除く）、「女医希望」という方は多いです。しかし、適切な診察や治療ができるかという点においては、男女差はないのではないかという印象です。あくまでも私の個人的感覚ですが、産婦人科の医師はそもそも、ジェンダーフリーというか「男性的な性格の女」と「女性的な性格の男」が多いのではないかと思います。分娩や手術などはとっさの判断力が必要なので、おしとやかでおっとりした女性には向かないと思いますし、女心が分からないような男性では仕事に差し支えるとも思います。とはいえ、気持ち的な問題は別物だと思います。女医を希望するのは全く問題ありません。逆に男性医師を希望するのも全く自由です。

口コミを見よう

インターネットで何でも情報が手に入る時代ですから、これを利用しない手はありません。すべての情報が正し訳では勿論ありませんが、大体の傾向はつかめるのではないでしょうか？明らかな誹謗中傷は除外するとして、具体的なエピソードが書かれていたりもしますので、医師の性格（怒りっぽい、話を聞いてくれない）とか診療スタイル（関係のない検査を山ほどする、希望してないのに薬を処方する）によって、実際に受診するかどうか判断するというのもいいでしょう。

とりあえず一度受診してみる

産婦人科のかかりつけ医をもつというのは心強いものです。家から近いとか、勤務先から近いとか、診療時間が自分のライフスタイルに合っているとか、友人に勧められたとか、理由は何でもいいので、とにかく何かあったらいつでも受診できそうなクリニックを見つけて一度受診してみましょう。医師も人間ですので、相性がいいとか悪いとかもあるかもしれません。どうしても、医師が信用できないと感じたら、そっと別のクリニックに行けばいいだけのことです。もしも、何か検査を受けたとしたら、必ず検査結果はもらっておきましょう。そして、別のクリニックを受診する際に持参しましょう。紹介状がなかったとしても、検査結果があるだけでずいぶん役に立ちます。