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医師の懐事情

「医者は金持ち」とう固定観念を打ち砕く話をしましょう。もちろん金持ちも中にはいます。成功した開業医なんかは、金持ちと言ってもいいかもしれません。しかし、一般の勤務医は、普通のサラリーマン並みの給料しかもらっていません。大病院の部長と大企業の部長の給料レベルは同じです。さらに、所属学会の年会費、専門医の取得費用・更新費用、学会出張費、勉強会の参加費などは自腹のことも多いです。よりよい医療を提供するために努力すればするほど、出費が増えるというジレンマ(笑)勤務医には「必要経費」として認められる控除もありません。それでも、「よりよい医療を提供するために必要なお金は快く支払う」という精神で、年間数十万円支払い続けてきました。
コロナの流行により、学会や勉強会がWeb開催されるようになり、交通費や宿泊費が節約できるようになりました。なんで、今までWeb開催されなかったのかと思うほど、何の問題もなく迅速に導入されました。今は、Hybrid開催として、現地に行くかWebで参加するか選べる学会がほとんどですが、発表するのでなければ、Webで十分だと思います。研究をしている先生たちは、現地で同じ分野の研究者と交流をして、刺激を得つつ新しいアイディアのヒントを得るメリットもあるでしょうが、いち臨床医としては、医療の進歩に乗り遅れない程度に知識をアップデートできればいいかなと。
医者は貧乏ではないけれど、決して金持ちでもないのです。どうしても生活に必要なものは、あまり迷うことなく買えるけど、ブランド品や高級車には興味がありません。

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